『「神戸リサーチパーク」に新工場・社屋が完成、生産キャパ6倍に』(掲載記事)

「神戸リサーチパーク」に新工場・社屋が完成、生産キャパ6倍に
来年メドに二期工事、研究棟建設で機能性表示に対応

 日本ランチェスター工業㈱(兵庫県神戸市、☎078-986-5950)の新工場・新社屋が完成した。麒麟麦酒、かねふくなど国内大手企業が立ち並ぶ「神戸リサーチパーク」内の敷地(5,000坪)に、打錠、カプセル充填から最終包装までの一貫生産体制を構築した新工場を竣工。大型「流動層造粒乾燥機」を複数機導入するなど、各分野の最新鋭加工機器を設置し、生産キャパは従来の6倍におよぶ。総工費は15億円、国内はもとより、米国・中国・台湾・ベトナム・タイなど、海外市場に向けたOEM供給も加速していく方針だ。
 工場には、見学コースを設置するほか、生菌ルーム・更衣室を備えるなど、品質管理面をさらに強化している。今後、健康食品GMP、有機JAS、ハラル認証、ISOなどの各種認証取得を進めていく。
 代表取締役社長・新垣健氏は、「新工場竣工は第一ステップに過ぎない」とし、総工費5億円を投じ、来年には第二期工事に着手する計画。「二期工事では、市場の多様化にさらに迅速に対応すべく、”新規食品の受託製造・研究”工場を建設する。工場規模を拡大するだけでは何の意味もない。日本ランチェスター工業としての独自性を打ち出していく」とする。従来対応できなかった形態(介護職・流動食)の食品製造はもとより、原料開発・製造の設備導入や、機能性表示への対応を含み、研究棟の建設も視野に入れているという。原料開発では琉球大学との研究分野の交流・連帯を強化する。
 日本ランチェスター工業の売り上げ規模は、ここ数年二桁増で推移している。沖縄素材を活用した受託製造企業としての躍進、ユーザーオリジナル素材の開発、オンリーワンサプリメントの開発力が評価されたほか、海外市場に向けたOEM供給が軌道に乗り、今期売上は15億円に達する見通しだ。